ご自身の終活について考えるときや、大切な方が亡くなったとき、「永代供養」という言葉を耳にすることがあると思います。近年注目されている「永代供養」とは何か、その仕組みや費用、種類、メリット・デメリットを紹介します。
永代供養とは?

永代供養とは、お墓参りに行けない方に代わり、寺院や霊園がご遺骨の供養やお墓の管理をしてくれるという仕組みのことです。
永代供養墓は墓石やお墓のための土地が必要ないため、一般墓と比較して金銭面の負担が少ないという特徴があります。また、ご遺族によるお墓の管理や継承も不要なので、身よりのない方が利用することが多いです。また、様々な事情によりお墓参りに行けないという方、費用を抑えたいという方も利用しています。
永代供養の期限は永久か?
永代供養は、未来永劫(永久)とは限らず、期限が設けられているもの、半永久的に供養をしてもらえるものに分かれます。
一般的には、十三回忌、二十三回忌などの何回忌という単位で期限を設けている寺院や霊園がほとんどです。その契約期限を過ぎると、ご遺骨はその他のご遺骨とまとめて埋葬(合祀)されます。
そのため、ご遺族の方でご遺骨を引き取りたいという方は、永代供養の契約時に期限を確認することをおすすめします。
永代使用との違い
永代使用とは、お墓の土地を永代に渡って使用することです。そのため、期限のある永代供養とは異なり、後継者がいて使用料を払える限り使用することができます。(ただし、寺院や霊園によっては期限や契約内容は異なります。)
永代供養の種類 〜安置場所・安置法〜

永代供養には、供養をしてもらう寺院や霊園にもよりますが、いくつかの安置場所や安置法があります。
安置とはご遺骨を置き供養することです。
安置場所
ご遺骨の安置場所は、屋外・屋内それぞれ様々なタイプがあります。
屋内・・・ロッカー型、可動収納型、仏壇型(霊廟型)
→ 安置場所の特徴について詳細
屋内のご遺骨が安置されている場所は、納骨堂と呼ばれます。
また、以上のうち合祀型・納骨塔型は他のご遺骨と共に埋葬されます(合祀)。
合祀の場合は、その他の安置場所に比べて費用が抑えられる傾向にあるため、近年では合祀を希望する方が増えているようです。
安置法
安置法は主に以下の4つです。
・集合安置型
・個別安置型
・墓石安置型
安置をするとき、複数のご遺骨で供養・埋葬をする合祀、またはご遺骨ごとに供養をする個別の大きく2つに分けられます。
ご遺骨を他のご遺骨と分けて安置したいという場合には、個別での安置法を選択しましょう。
個別の安置法
個別安置型、墓石安置型はご遺骨を個別で安置します。
個別安置型は、一般墓と同様に、墓石を建てて供養します。永久には安置できないという安置期限がある点で、一般墓と異なります。前述の安置場所で紹介した、可動収納型、仏壇型が個別の安置法の一例です。
墓石安置型は、仕組みは一般墓と同様ですが、継承者がいなくなった場合には寺院や霊園がお墓の管理・供養を行います。
集団・合祀の安置法
集合安置型はご遺骨を骨壺に入れた状態で他の骨壺と同じ場所に安置します。
合祀型は、ご遺骨を他のご遺骨と同じ場所に埋葬します。骨壺に入れないため、集合安置型と異なり一度安置(合祀)してしまうと、ご遺骨を再び手元に戻すことはできません。
合祀には様々な方法があり、桜やけやきなどの樹木の下に埋葬する樹木葬、ご遺骨を粉砕して海や山にまいて供養する散骨などの方法で合祀します。また前述の安置場所で紹介した、納骨塔に埋葬されることもあります。
→個別・合祀それぞれの安置法の詳細